新型コロナウイルスがヨーロッパサッカーに与える影響とは
今回は少々番外編の記事となる。
中国、武漢から始まった新型コロナウイルスの猛威はアジアのみならずついには北米やヨーロッパで振るっている。
そこでコロナウイルスがヨーロッパサッカーに与える影響は一体何なのか。
少しだけだが迫ってみよう。
クラブが大きな収入を失う
サッカークラブの主な収入の1つとしてチケット代がある。
全体の収入の4%ほどというクラブもあれば18%を超えるクラブもあるのだ。
マンチェスターユナイテッドのようなブランド力があるクラブならばチケット代が消滅したところでチームを支える体力は残っているがより小さなクラブだとどうだろうか。
ボーンマスはチケットの収入を失うと選手に支払うサラリーに影響が出てしまうかもしれない。
たとえ無事だとしてもこれから無観客試合が続いてしまった場合、来夏の補強で使える資金がほぼ無いという状態になるだろう。
プレミアリーグ全体としては何か考えているかもしれないがこのままだと財政危機に陥るクラブが増えそうだ。
放送ができない関係で保険会社が資金を失う
では、クラブが本来失うはずのお金は誰が補填してくれるのだろうか。
事前に加入していればもちろん保険会社が払ってくれるのだ。
しかし、たとえば世界で最もリッチなリーグだと言われているプレミアリーグはどうなるだろうか。
巨額の放映権を獲得し、クラブに分配しているため保険会社からすればとても大きな支出となってしまうのだ。
本来災害などが起きた際にそれを助ける役割を担うはずの保険会社がつぶれるなど本末転倒もいいところである。
サッカーの問題にとどまることなく非常に大きな悪影響を及ぼす可能性がある。
リーグが中止した場合、昇格、降格クラブの財政に大きな影響がある
万が一、リーグが途中で中止した場合の財政的影響は計り知れない。
特に昇格、降格圏にいるチームにとっては絶大なものになる。
たとえば、プレミアリーグに昇格した場合その価値は£170mとも言われている。
規模が小さなクラブでようやくプレミアリーグに昇格し、ジャイアントキリングを披露できる理由の1つがそれである。
また、放映権により各クラブは最低でも£90m程度の収入が保証されている。
デロイトスポーツビジネスによると、仮にチャンピオンシップに降格してしまった場合はこの放映権が少なくとも£40mにまで減ると言われている。
つまり降格圏に入っているチームからすればリーグが中止しただけで£50mもの収入を失わずに済むのだ。
選手の流出を止められるだけでなく移籍市場においても動きが大きく制限されることはなくなるだろう。
チャンピオンシップで昇格圏に入っているチームにとっては地獄、プレミアリーグにで降格圏にいるチームにとっては天国とまさに運命を大きく分けてしまう出来事となるのだ。
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