今夏のチェルシーは非常に厳しい状態になっている。
エースであるエデン・アザールがついにレアルマドリーに移籍し、初年度ながらチームをプレミア3位に導き、更にはELを優勝する成績を収めたマウリツィオ・サッリ監督がユベントスへと去ってしまった。
追い打ちをかけるようにチェルシーには重大な規約違反があったとして補強禁止処分が科せられてしまった。
しかし、クラブは冬にドルトムントのクリスティアン・プリシッチを夏から加入の方針で獲得し、ついにレジェンドであるフランク・ランパードを監督として迎え入れることを決意した。
彼の加入だけでクラブは一気に明るくなった。
彼の若手を育てる力は本物であり、今シーズンも多くのアカデミー出身者がブレイクを果たすと見られている。
そんなチェルシーでカギとなり得る重要な3選手は誰なのか。
1.クリスティアン・プリシッチ
アメリカ代表の神童。
エデン・アザールのドリブル数は1試合平均3.7回と異常な数字になっているものの、ブンデスリーガでプリシッチは平均2.1回成功させている。
もともとドリブルが得意なだけあって局面を打開する力は十分にある。
かといってアザールの代わりを務めるのはそう簡単にはいかないだろう。
ペドロとウィリアンは調子の波があり、前線で頼れる存在は少なくなっている。
だが、プリシッチには明るい未来がある。彼は毎試合毎に成長し続けるし、ランパード就任によりそれがさらに加速する可能性はある。
今季終盤戦、チェルシーの未来を握るカギはプリシッチの手中にあったとしても何ら不思議ではない。
2.エンゴロ・カンテ
プレミアリーグで「奇跡の優勝」を果たしたレスターシティのメンバー。
彼には心臓がいくつあるのだろう?そう思ったのはレスターの同僚たちだけではない。
18/19シーズンではアンカーにジョルジーニョを置くシステムであったため当初はカンテの良さが活きないとサッリが批判をされていたこともあった。
しかし、難なく別のポジションにも対応しゴール前に飛び出す動きや平均1.3本のキーパスを出すなど攻撃参加でも影響を見せている。
そうはいっても彼が1番恐れられたのはその守備能力にある。タックル数は平均2.1回とフェルナンジーニョを超える数値を出しており、ビッグマッチでは幾度となく中盤でボールを回収し続けた。
仮にランパードが4-2-3-1を採用するなら彼の良さは最高レベルで発揮されるだろう。
3.カラム・ハドソン=オドイ
ハドソン=オドイがまだ18歳だということを忘れてはいけない。
膝に大きな怪我を負ってしまい活躍の場が制限されてしまったが試合に出ている時の彼は十分トップリーグの選手たちに通用するものであった。
それはバイエルンが狙っても仕方がないと言わざるを得ないレベルだ。
出場時間は短かったもののヨーロッパリーグでは4ゴールを決めている。
さらにボールを持った際は臆することなく仕掛け、豊かなスピードでベジェリンらトップ選手を手玉に取っていた。
彼は決して自己中心的な選手ではないため監督からすると非常に使いやすく計算ができる選手だ。
攻撃が停滞してしまうことがあるとするならば彼の出番だ。
今季で爆発的なブレイクを果たしてチェルシーを高見に連れていくことはできるのか。
補強禁止処分と言えども必要な選手は揃っているチェルシー。
後はどう化学反応を起こして、眠っている若い選手らの力を呼び起こすか。
そして上記の3選手がシーズンを通してどれほどチームに影響を与えられるか。
すべてはフランク・ランパードとこの3人の選手たちにかかっているだろう。
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