リバプールは”らしい”戦いを見せたのではないだろうか。
狼のように一瞬の隙を突く鋭さ。
アーセナルがディフェンスラインでボールを回しているときには容赦なく凶暴ともいえるプレッシングで追い込む。
3-1というスコア以上の戦いだったというのが今回の素直な感想である。
では、なぜリバプールはアーセナルにここまでのスコアで勝つことができたのだろうか。
その理由3つをSportkeedより紹介しよう。
1.ウナイ・エメリの戦術
ウナイ・エメリは4-4-2のダイヤモンドを使用した。
これに驚いた人は少なくないだろう。
リバプールの強みを最も活かせると言っても過言ではないシステムだからだ。
その証拠にリバプールは多くのスペースを得ることに成功し、ボールを持つ時間は必然と長くなった。
ボールを持たせるだけならまだよかったが、それだけでなくチャンスを作らせる間を与えすぎたのだ。
また、新加入のニコラペペをこの大一番で使ってきたのだ。
シュートを放ったものの途中からリバプール守備陣につかまり何もできなかった。
シンプルにオーバメヤンとニコラペペにカウンターに頼るのならばその役割をサポートできるルーカス・トレイラを起用すべきであった。
結果、縦パスがまったく入らずリバプールとしてはやりやすい時間が長くなっていたのだ。
2.アーセナルにとって最悪の敵は身内にいた
アーセナルにとってリバプールは難敵と呼べる存在であり、リバプールとしてもアンフィールドという地の利を生かして戦おうと考えていたはずだ。
だが、それ以上にリバプールはアーセナルに助けられた。
ピエール・エメリク・オーバメヤンはチャンスを外し続け、ウィロックはエネルギーこそあったにせよチャンスを作ることはできなかった。
期待されていたダニ・セバージョスも同じだ。
両サイドバックはクオリティが低く攻守に渡って中途半端であった。
極めつけは新加入のダビドルイスだ。
見事とばかりに2失点に絡み、チームをより悪い状況に陥れた。
ビルドアップ時には大いにチームの助けとなるダビドルイスだが、その守備能力には相変わらずの疑問が残るため今後の起用方を考えなければいけないかもしれない。
3.両サイドバックとモハメド・サラーとサディオ・マネ
アーセナルは明らかにリバプールのカウンターを恐れていた。
そして今シーズン未だにクリーンシートを記録していない守備の穴を探そうとしていた。
それらを見越して戦術を組み込みたかったはずだが、それらをすべてぶち壊しにしたのがアンドリュー・ロバートソンとアレクサンダー・アーノルドの両サイドバックとモハメド・サラー、サディオ・マネの”得点王コンビ”だ。
両サイドバックはしつこく中央へボールを送り込み、その精度は相変わらず非常に高かった。
アーセナルの守備陣が弱いことを知っていた彼らは単調なクロスだけではなくリズムを変えたボールを時折混ぜて供給しており、その結果2点目のPKを誘発することとなった。
モハメド・サラーは圧巻の一言だ。
カウンターを見事に決め、PKも沈めて見せた。
周りの味方の使い方も上手く明らかな脅威であった。
サディオ・マネは4度のキーパスとタックル成功、9回の1対1に勝利している。
得点こそないもののこれだけチームに貢献しているマネは攻守に渡ってもはや欠かすことができない選手だ。
このように分析してみるといかにリバプールが勝利にふさわしかったのかがよくわかるだろう。
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