プレミアリーグ最下位―――――
ワトフォードはかつての勢いを失い、昇格組すら下回る最下位に位置をつけていた。
対するアーセナルはアウェイといえども確実に勝ち点3が欲しかったはずだ。
結果を先に言うとアーセナルは2点を取ったにもかかわらず追いつかれドローで試合を終えた。
アーセナルからすると負けなくてよかったという試合だ。
ワトフォードが後半に見せた意地
アーセナルは最近の不安定さにより、ここで最下位を相手に叩きのめすことによりしっかりと立て直しを図りたかったはずである。
今回の試合ではメスト・エジルが出場しており、同じく創造性を与えることのできるダニ・セバージョスとの共存が注目されていた。
2人ともボールを持つことができる選手であり、後半途中まではこれからに期待ができそうな場面も見ることができた。
しかし、すべてが大きく変わったのは後半にワトフォードが見せた意地である。
チーム随一のテクニシャンであり、攻撃の全権を握るといっても過言ではないジェラール・デウロフェウを中心に形を作ってはシュートを打ったのだ。
最終的なスタッツでは30本以上のシュートを放っており、それと同時にアーセナルは自陣への侵入をかなり許してしまったのだ。
守備において大きな欠陥を持つダビドルイスがミスを犯すのは時間の問題であり、予想通りにPKを与えてしまった。
さらには慣れていないビルドアップを無理をして行っていたため、ゴールキックからソクラテスへのショートパス、そしてそのソクラテスから出たパスをカットしあっという間にゴールを決められてしまったのだ。
ディフェンダーのミスと言ってしまえば終わりなのだが、しつこく攻撃の手を休めることのなかったワトフォードをほめるべきだろう。
特に終盤で見せたアブドゥライェ・ドゥクレの攻め上がりはワトフォードの意地をそのまま表していた。
エメリの采配の意味とは
エメリはダニ・セバージョス、メスト・エジル、マッテオ・グェンドゥージらを下げるとルーカス・トレイラ、リース・ネルソン、ウィロックらを投入した。
なぜボールを持つことのできる3人を下げて若い2人を入れたのだろうか。
結果的にネルソンはフィジカルがまったく足りておらず、ウィロックも交代した選手らの役割をすることができないため中盤には大きな穴が開いてしまったのだ。
守備の改善が今一番大きな課題であるがゆえに中盤の組み合わせは非常に重要な意味を持つ。
エメリの采配次第ではせっかく点を取ってくれるピエール・エメリク・オーバメヤンらの活躍が無碍になるのだ。
解任の声も上がっているエメリだがこの先どのようなサッカーを展開するのか。
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