スタンフォードブリッジはリバプールのみならず多くのクラブにとって厄介なスタジアムだ。
フランク・ランパード率いるチェルシーはチームを大胆に若くせざるを得なく、メイソン・マウントやハットトリックを達成したタミー・アブラハムらが活躍し始めている注目したい時期だ。
欧州王者のリバプールもスタンフォードブリッジで勝つことは至難の業かと思われたが2得点を奪い見事に粉砕している。
チームとしての強さを見せたリバプールはどのようにしてチェルシーに勝ったのか。
その注目のポイントを3つ紹介しよう。
1.チェルシーの不安定な守備をついたプレッシャー
チェルシーは未だに最終ラインと中盤に不安定さを残している。
エンゴロ・カンテという怪物を除けばリバプールのファビーニョは非常にチェルシーの中盤相手にプレーがしやすかったはずだ。
両チームともに強度の高い動きを見せていたがやはり経験の差が出たのだろうか。
セットプレーによりいとも簡単に守備を崩してしまったのだ。
あれだけ激しく戦っているにもかかわらずセットプレーで落ち着きとアイディアを見せたリバプールはやはりとんでもないチームだ。
もちろんトレント・アレクサンダー・アーノルドのシュートやアンドリュー・ロバートソンのクロスも素晴らしかった。
すべてが完璧に合わさったからこそ生まれたゴールなのだ。
チーターのように一瞬で相手を制圧したかと思えば狼のように静かに寝首を搔いてしまう。
恐ろしいハンターなのだ。
2.チャンスを決めきれなかったチェルシー
チェルシーにまったくチャンスがなかったわけではない。
セサル・アスピリクエタのゴールはVARによりノーゴールとなってしまったが、ほんの数ミリの決断であった。
最もゴールに近づいたのはタミー・アブラハムだろう。
セカンドキーパーとしてはもったいないほどの実力を持つアドリアンを褒めるしかないが、ハットトリックで今乗りに乗っているだけにチーム全体としても士気が低下しただろう。
エンゴロ・カンテが恐ろしいゴールを決めたがリバプールを相手にするならあのようなスーパーゴールだけに頼ってはいけない。
ほんのワンチャンスを決めきれるかどうかが勝敗を左右するのだ。
3.現在トップに位置しているのが納得できる守備修正の早さ
今のリバプールの守備は恐ろしいほど強固ではない。
アリソンの離脱もあり、失点することが珍しくはなくなってきている。
リーグ戦では6連勝をしているがチャンピオンズリーグのグループリーグではナポリを相手に2-0で敗戦している。
ところがその失敗を引きずることなく世界1のセンターバックであるフィルジル・ファンダイクとその相棒ジョエル・マティプはあっという間に堅い守備を取り戻したのだ。
特にマティプはMOMにも選ばれているように5回の空中戦に勝利し7回もボールを奪っている。
エンゴロ・カンテのゴールがあり、守る時間が増えていたがまったく焦ることなくフィルジル・ファンダイクとともに攻撃を跳ね返し続けたのだ。
ミスをしても修正する力があればより強くなれることを証明してくれた。
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