補強無しにもかかわらずチャンピオンズリーグで駒を進み続け、いよいよ決勝の場に立つことに成功したスパーズ。
リバプールに破れたものの彼らの強さは本物であった。
そのスパーズは今シーズンに入ってパッとせず、チャンピオンズリーグではドイツ王者バイエルン相手に2-7という惨敗を喫することとなった。
欧州で準優勝した姿はもはやなく、解任の声が聞こえてくる日もそう遠くはなさそうである。
ではなぜ彼らはこのような不調に陥ってしまったのだろうか。
今回はスパーズが不調に陥っている理由3つを紹介しよう。
1.スカッドの薄さ
スパーズのスカッドを見てみるととてもではないがローテーションを組むことができる厚みを持っていない。
特にウーゴ・ロリス、ヤン・フェルトンゲン、トビー・アルデルヴァイレルトらの代わりを務めることができる選手はいない。
得点源となっているのはエースのハリー・ケインとソンフンミンだが、どちらかが抜けると得点力は一気に落ちてしまう。
さらには前述したような守備の名手たちもスカッドの薄さにより安心して休むことができない。
これでは数個あるコンペティションを戦い抜くことは非常に難しく、疲労とともに個人によるミスが増えてくるだろう。
2.投資の少なさ
スパーズは明らかに投資が少なすぎる。
主力の誰かが怪我したとたんに一気にピンチを迎えてしまうほどである。
ようやく財布の紐を緩めてタンギ・エンドンベレやジオバニ・ロチェルソ、ライアン・セセニョンらを獲得したが後者2人は怪我でエンドンベレのみが及第点のパフォーマンスを見せていると言えるだろう。
スパーズをさらに高見へ登らせるには多額の投資が必要になってくるだろう。
ただでさえ感覚が狂い、異常なほどのインフレを起こしている移籍市場だが恐れずにどんどん投資を行っていかなければ取り返しのつかないことになる。
3.不安定なスカッドと監督
スパーズに一貫性はあるのだろうか?
彼らのスカッドと監督であるマウリシオ・ポチェッティーノはあまりにも不安定だ。
主力を務めるヤン・フェルトンゲンやトビー・アルデルヴァイレルト、そしてクリスティアン・エリクセンらは移籍の可能性が高く、それも移籍金を得ることができないフリーでの放出となりそうだ。
だが、若手を積極的に使うわけでもなく彼らの代わりとなる即戦力を獲得するわけでもない。
そうした不安定さはチームに小さなヒビをいれてくる。
今シーズンはそれが崩壊するときなのかもしれない。
ポチェッティーノ監督もここまで上手くやってはいるがはっきりとした指針を示さなければいけない。
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