ローン移籍は時に大きな恩恵を与えてくれる。
選手を成長させるための重要なオプションの一つであり、今シーズンで言うチェルシーのタミー・アブラハムやメイソン・マウントらのようにローンから戻りトップチームにすんなりと馴染むことすらできるようになる。
それと同時に懸念すべきは正しいチームにローンさせているか否かである。
選手のプレースタイルと合っていないチームに移籍させても結局は試合に出場できないままローン期間を終えてしまえば全く無意味な移籍となってしまうのだ。
しかし、試合に出ることは選手にとって何よりも大事なことであり1試合の出場は3日分の練習に匹敵すると言っても過言ではない。
次の移籍市場が開かれるのは1月。
冬にローン移籍で大きく成長すれば来シーズンのチームの大きな助けになることだってあり得る。
そこで今回はSportkeedaより1月にローン移籍すべき5人の若きスターを紹介しよう。
1.アンヘル・ゴメス-マンチェスターユナイテッド
U-17ワールドカップで優勝したアンヘル・ゴメスは非常に創造的な選手だ。
オレ・グンナースールシャールが監督に就任したことによってチームは若返ろうとしている。
それはメイソン・グリーンウッドらを見れば一目瞭然だ。
ゴメスも将来的にチームに組み込まれる選手の1人だが、いかんせん出場時間が限られすぎている。
その技術は確かなものであり、後は試合を通してそれを自ら改善していく段階に入っているのだ。
フィジカルが弱いことが唯一の弱点であり、それを懸念するチームはあるだろうがそれ以上に彼の技術がもたらす恩恵は多いはず。
1月にローンで出すと決まれば多くのクラブが彼を欲しがるはずだ。
マンチェスターユナイテッドの将来を考えているのならばクラブはローンに出すクラブを決して間違えてはいけない。
2.リース・ネルソン-アーセナル
リース・ネルソンは昨シーズンのローンで大きな成長と遂げた。
ホッフェンハイムで23試合に出場し、7ゴールを決めてみせた。
試合の内容を見てもドリブルのスキルやフィニッシュの冷静さなど元々彼が持っていた能力が昇華したようであった。
しかし、アーセナルでスタメンを勝ち取るにはそれでもまだ不十分なのだ。
ピエール・エメリク・オーバメヤンやニコラ・ペペなど実力者揃いの前線ではあまりにも出場時間が限られてしまう。
実際にローンを経験してネルソンも学ぶことが色々多かったであろう。
まだ焦る必要のない年齢であり、彼の時代はこれからやってくるのだ。
ホッフェンハイムのように正しいクラブで修業をさせればアーセナルの前線で堂々とプレーできる人材になり得るのだ。
ウナイ・エメリ監督は若手の起用をためらうことはないため来シーズン戻ってきたときにスタメンに組み込まれる可能性は十分あるだろう。
3.カイル・ウォーカー・ピータース-スパーズ
スパーズはキーラン・トリッピアーをアトレティコマドリーに放出したにもかかわらず、代わりの選手を補強しなかった。
それはこのカイル・ウォーカー・ピータースに期待していたからである。
実際に彼は今シーズンのスパーズでスタメンで出場し、今後を期待させるプレーを見せた。
しかし、怪我をしてからというもののセルジュ・オーリエが右サイドを務めることになったが彼には一貫性がないのだ。
そのためジョアン・フォイスやダビンソン・サンチェスが右サイドバックを務めるときもあったくらいだ。
このままではウォーカーピータースにとってアピールする場もなくなってしまいそうだ。
彼にはもっとリスクのない環境でプレーさせる必要がある。
イングランドの2部リーグであるチャンピオンシップはまさにうってつけの場所だろう。
多くの試合に出場しない限り得られるものも少なくなってしまう。
4.ライアン・ブリュースター-リバプール
やはりリバプールの前線の壁は厚かった。
ライアン・ブリュースターが持つ才能を誰も疑ってはいない。
U-17ワールドカップでゴールデンブーツ賞を受賞した実力は確かであり、試合に出場すれば守備にも走りまさにリバプールにぴったりの選手だ。
しかし、嬉しい誤算がそこにはあっ
たのだ。
ディボック・オリギの復活だ。
得点能力を取り戻し、今のリバプールの戦術を完全に理解しているオリギは控えとしてだけではなくファーストオプションになってもおかしくないほどのパフォーマンスを披露している。
ブリュースターの実力を考えるとカップ戦だけの出場となるのはやはり勿体ない。
トップチームのレベルでの経験が少ない今、チャンピオンシップでなるべく多くの修業を積むのがいいかもしれない。
幸運にも、チャンピオンシップで結果を残しプレミアリーグでも得点王を獲得しようとしているタミーアブラハムという前例がある。
リバプールの前線からスタメンを奪い取る才能を持っていることを証明すべきだ。
5.モーガン・ギブス=ホワイト-ウルブズ
今シーズンはモーガン・ギブス=ホワイトにとってストレスの溜まるシーズンだろう。
昨シーズン、ギブス=ホワイトは30試合以上に出場していたがそのほとんどが途中出場であった。
監督であるヌーノも彼のことを高く評価していたはずだ。
しかし、今シーズンはベンチにも入ることができていない状況が続いている。
ウルブズはビッグクラブと比べると劣りはするものの、その前線にはディエゴ・ジョッタやアダマ・トラオレ、パトリック・クトローネなど素晴らしい選手たちを揃えている。
その壁を破るにはいくらプレミアリーグでやれることを証明しているギブス=ホワイトでも難しいのだ。
彼に必要なのか結果だ。
しかし、それはウルブズにいたままでは実現することはできない。
仮にプレミアリーグのクラブにローン移籍させ、そこで大いに結果を出すことができれば前述した選手たちを押しのけてスタメンを勝ち取れる可能性が高い。
ウルブズも将来的な事を考えるとギブス=ホワイトの存在は無視できないはずだ。
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