イヴァン・ラキティッチ。
あのシャビ・エルナンデスを以てして「バルセロナ史上最高の移籍の一つ」と言わしめるほどの実力者だ。
クロアチア代表としてワールドカップで準優勝も果たしたラキティッチはチームに溶け込むことが非常に上手い選手だ。
自ら黒子になることで周りの選手を引き立て、ピンチの際は体を張ってでも阻止しようとする。
かつてシャルケで天才的なゲームメーカーと言われていたが、現在はすべてを兼ね備えたミッドフィルダーとして攻守に貢献している。
そんなラキティッチには移籍の噂が絶えない。
マンチェスターユナイテッドは現在スパーズ、マンチェスターシティと強豪チームを撃破しトップ4入りを目指しているがそのために1月にも補強を行う必要があると言われている。
そこで今回はマンチェスターユナイテッドがラキティッチを獲得すべき理由を紹介しよう。
1.バルセロナでの状況
バルセロナは大金を叩いてアヤックスからフレンキー・デヨングを獲得した。
これでバルセロナに在籍している主力ミッドフィルダーはデヨング、アルトゥール、アルトゥーロ・ビダル、セルヒオ・ブスケツ、そしてセルジ・ロベルトだ。
ロベルトが右サイドで使われることが多いもののラキティッチにとって良い状況とはとても言えないだろう。
まだ31歳の彼は多くの出場時間を確保したいはずだ。
また、本人も新たな挑戦に前向きであるコメントを出している。
新たな環境で新たな目標に向かって歩き出すことは非常にいいことであり、クラブ側が魅力的なビジョンを明確にすればラキティッチの心を動かすことは容易だろう。
2.マンチェスターユナイテッドの中盤の状況
マンチェスターユナイテッドの中盤は非常に危うい状況にある。
スコット・マクトミネイが何とか強度を保ってはいるものの創造性がまったく見られないのだ。
本来であればマンチェスターシティとの争奪戦に勝利し高額で獲得したフレッジが多くの役割を果たすはずだった。
しかし、未だに本領発揮とは言えないパフォーマンスに終始している。
追い打ちをかけたのがポール・ポグバの負傷だ。
唯一創造性を作り出すことができるポグバを失ったことで本格的に攻撃を作り出すテンポと守備におけるカウンターの阻止が難しくなっているのだ。
その両方を実現できるのがラキティッチだ。
3.ラキティッチのプレースタイル
ラキティッチはワールドクラスの選手であるが、それ以上にプレースタイルがマンチェスターユナイテッドにピッタリ合うはずなのだ。
彼の一番の特性としてハードワークが挙げられる。
それもただのハードワークではなく守備における強度を保ったまま行えるのだ。
どこに蓋をすればカウンターを阻止できるのか、逆に守備から攻撃への切り替えの際に有利な位置取りはどこなのか。
これらを試合中に常に考えながらユニフォームを泥まみれにできる選手なのだ。
また、攻撃においては若くスピードのある前線の選手を活かすことのできるボールを送り続けることができる。
さらにスールシャールが採用する4-3-3や4-2-3-1のシステムにラキティッチを組み込むことで隣でプレーするアンドレ・ペレイラやフアン・マタらの良さを引き出すことも可能だろう。
ポール・ポグバには移籍の噂のあるため経験豊富なラキティッチを冬の間に獲得することは彼らにとって非常に多くの意味を持つだろう。
スペインで多くのトロフィーを獲得した男の旅はイングランドで続くのだろうか。
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